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2009-05-28 (Thu)
たった今読み終わりました。
ずーっと読みたくて、でもずーっと読む機会が無かった本です。

最後の10ページは、ずっと泣きながら読みました。
命の大切さなど、どれだけ伝えたくても結局はありふれた、使い古された言葉にしかならないものです。
けれど、この作品は、決して押しつけがましくなく、あからさまでなく、極自然にそれを伝えてくれます。理屈や言葉を飛び越えた「感覚」として。


人間として世に混じり生きて行くなら、必ずしも本音だけでは生きて行けないでしょう。
我個人という小さな存在など末梢に追いやられ、大きな『何か』の流れに飲み込まれ、望まぬ嘘を吐きながら生きて行かなければならない事など数多く有るものでしょう。
その望まぬ嘘が毒となり、自らを蝕むことも。
私達は、その痛み・苦しみから目をそらし、気付かぬふりをしてただがむしゃらに自らの人生を歩むのです。
『何か』を守ること、それが生身の自分を守ることに繋がるのだから。だから、毒に蝕まれた純粋な心から目を逸らすこともやっていかなければならない。
それは、決して、悪では無い…
それが、人の間で、人として生きることだから。

建て前と本音の、そのジレンマ。けれども、その間で懸命に生きて行く人々。
哀しく、切なく、胸を締め付けられるような物語ながら、やっぱり宮部女史は優しいよなぁ、と思わせる、至極の作品だと思います。
どうか、どうか、一度は目を通して欲しい作品です。


(2007.02.19 記)

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