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2009-06-26 (Fri)
「舞台は、伝統ある男子校の寮『松籟館(しょうらいかん)』。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の『告白』ゲームをきっかけに起きる事件。日を追うごとに深まる『謎』。やがて、それぞれが隠していた『秘密』が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。」


恩田さんが描く少年少女って、いつも凄く魅力的です。
…が、この「ネバーランド」の4人の少年、あまりリアリティが無いと言うか…
何て言うか、大人がイメージする『理想の少年像』なんですよねぇ。
賢くて、感受性が豊かで、繊細で、『大人の男』っぽい部分と『小さい男の子』っぽい部分が絶妙なバランスで混在している…
4人の少年達の個性はバラバラですが、その根底にあるのは皆同じ。『男と男の子の混ざりあった部分』。
現実の17歳の少年も、確かにそんな部分は持ち合わせているんでしょうけど…この作品に出てくる少年達程、賢くも思慮深くも純粋でも無いでしょうね(笑)
あくまで彼らは『理想の少年像』ですから。

私は女ですから、当然「男子校」という世界は知りませんし、寮生活も経験したことがありません。
なので、この作品の中で描かれる、ある特定の空間で生まれるルールや暗黙の了解のようなものを、とても興味深く眺めました。

同じ年頃の子ども達が集まって毎日を過ごす「学校」というものも(大人になった今にして思えば)ちょっと特殊な空間だと思うのですが、ましてや寝食まで一緒の寮生活となると…
正直、私には無理。
恐らくそこに存在するルール、人間関係、空気…とても馴染めそうに無いです(子どもの頃の私にはより一層無理でしょう)。

この作品の中で、少年達はその特殊なルールや決まりの上で、さらに心理戦や微妙な駆け引きを繰り広げます。
…まぁ…あくまで『理想の少年像』ですからね…
現実にこんな17歳がいたら、私はひっくり返ってしまうことでしょう(笑)

最初は、それぞれに付かず離れずな距離感のある関係が、緊張感を保ちながらも徐々に近づいていく様はお見事!です。

最後には、少年達のさっぱりしつつも強い友情に、「あぁ~、男の子同士って羨ましいなぁ~」と、女性なら多かれ少なかれ思ってしまう、そんな青春小説でした。


なんだかんだ批判めいたことも書きましたが、実際はかなり引き込まれて一気に読破しました。
恩田さんの作品の中でもお気に入りの一冊です。

少年の日を懐かしく思う、大人の方にオススメ。


(2008.07.16 記)

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