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2009-06-02 (Tue)
「高校生活最後を飾るイベント『歩行祭』。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。」


恩田陸さんの短篇集『図書館の海』を読んでいて、何が何でも読もう!と思った作品。
図書館の海の中に、歩行祭前夜の様子を描いた『ピクニックの準備』が収録されていたからです。


二十何歳(笑)になった私にとって、高校生活というのは近いようで遥か遠い、きらきらした日々の思い出です。
帰宅部で、何か委員会に所属していたわけでも無い、平凡で淡々とした3年間ではあったのですが、思い出すのはそんな何でもない日常、その中で当たり前に笑い、悩み、生きていた毎日と自分。


この作品を読んで、自分のそんな高校生活を色鮮やかに思い出しました。

作品の中で、高校生達はただひたすら、朝も、昼も、夜も、歩き続けます。ただ、それだけ。


その中に、登場人物一人一人の思いが、物語が、個性が、丁寧に、細やかに描かれていきます。


十代の頃の、夜にしか味わえない空気が、時間が見事に再現されていて、懐かしくて、羨ましくて、切ない気持ちになります。
願わくば、叶うことなら、もう一度…と。


『みんなで、夜歩く。たったそれだけのことが、どうしてこんなに特別なんだろうね。』

どうして、なのかは上手く言葉にならない。
でも、きっと知っているのだ。たったそれだけのことだけど、それはとても大きなことなのだと。
十代のその時も、大人になったその時も。



決して時間は戻らないし、あの時間・空間には帰れないけれど。
今度のお休みには歩いてみようかな。(勿論夜通しは無理。いろんな意味で。笑)
そんな気持ちになる、素敵な作品でした。


(2007.10.25 記)

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