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2009-09-26 (Sat)
小学六年生の少女・朔は舞踏家の父を持つ。
両親は離婚し、父子ふたりの生活を送っていた。そんな朔の将来の夢は児童向け作品の作家になること。
父の仕事仲間の一風変わった大人たちに囲まれ、同級生たちよりもどこか大人びて冷めた性格の朔が友人と言えるのは、やはり周囲から浮いた存在の鹿山さんだけ。
それでもなんとか学校生活をこなし、クラスメートの少年に淡い恋心を抱き、朔は思春期の階段を少しづつ登りながら緩やかに大人へと近づいていった。
しかし、そんな穏やかな日々を打ち壊す出来事が朔の身に襲いかかる――。


相変わらず島本さんの感性が好きです。繊細で柔らかくて透き通っていて。
ただ、この作品は途中で物語の筋が読めてしまったのが残念。
登場人物の造形がしっかりしていて、しっかりしすぎているから先が読めてしまったような気がします。

作者の島本さんは、お母様が舞踏家で高校生の頃に御両親が離婚して以降母子家庭で育ったとのことなので、主人公・朔にご自身の姿を投影されているのは恐らく間違いないでしょう。
そう推測すると、この物語が担っている役割って――

真相は作者のみが知る、ですが、一旦そういう風に思考が傾いてしまうとなんというか輪をかけて苦い気持ちが残ってしまいますね。それが彼女の狙いのようにも感じられますが。


賛否両論、読んだ人によって抱く感想は全く違いそうですが、私的には嫌いではないです。
先にも書いた通り人物の造形がしっかりしていて、それぞれが魅力的に描かれています。私は特に朔の友人・鹿山さんが好きです。子どもの頃の私とは大違い。


ラストシーンの持つ痛々しさが作品全体の中から妙に浮いていて、でもそこにむき出しの作者の心情が透けて見えるような気がします。

(2009.01.15 記)

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